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アミノ酸1文字表記・3文字表記変換とアミノ酸の性質

 

生命科学を勉強していく上で基礎中の基礎となるのがこのアミノ酸の略称と性質。

これらを覚えていないと問題文で出て来ても何のアミノ酸を示しているのか分からなくて問題すら解けないと言うような状況に陥ったことがある人も多いだろう。

 

そのため今回はそのような状況をなくすためにアミノ酸について解説してみよう。

 

目次 

 

脂肪族炭化水素を持つもの

脂肪族炭化水素を持つものは今分けた分類の中では最も多い分類になる。しかし、全部がシンプルで非常に覚えやすいので筆者も苦労しなかった。

  • ラニン   Ala A
  • ロイシン   Leu L
  • イソロイシン Ile I
  • バリン    Val V
  • プロリン   Pro P

このように、脂肪族炭化水素を持つものは種類は多いが、略称と日本語がほとんんど対応していて、かつ1文字表記が3文字表記の1文字目と同じになっているので非常に覚えやすいと思う。

疎水性の性質が強いと考えることができる。このことからこれらのアミノ酸は膜タンパク質の細胞膜を貫通する部分に多く存在する。

 

芳香族環を持つもの

芳香族環を持つものは数は少ないが、非常に重要な役割を果たしているものもある。

ああああああ、これを見たとき早速覚えにくいと思った人もいるでしょう。

私は、ティィロシンだからワイィィィ(Y)だとか無理やり覚えていました笑

「何だそれ覚えにく」って思う人も多いかと思いますが、騙されたと思って、この覚え方を5回ほど口ずさんでみると覚えられるもんです。

フェニルアラニンについては「フェ」だからFで覚えやすいと思います。

ここで、問題はトリプトファンです。これは私が覚えたやり方だと、「W、、、🤔ゴツいな🤔」と考えて構造式を見たところ、「ゴツい構造式だな」と思って、すんなり定着しました笑

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トリプトファンの構造式

 

また、最初に重要な役割を果たしているものがあると述べましたが、皆さんはそれは何なんだと気になっているでしょう。それはYです。

Yって何だか覚えていますか?

ゴツいWを見たせいで忘れた人も多いのではないでしょうか。

 

Yはそうチロシンです。チロシン甲状腺ホルモンのチロキシンや、生理活性なカテコールアミンのドーパミンノルアドレナリン・アドレナリンの前駆物質であることを覚えておかないといけないのです。

 

硫黄を含むもの

硫黄を含むものはとても簡単です。

これは見たらすぐ覚えられますね。気をつける点としては、しすていんが「シ」から始まるのに、ローマ字読みの「S」で始まらないことくらいですね。これは、シィステインだから「Cくらいに思っておきましょう。

ここで少し大事な点は、高校生物でもわかるようにメチオニンは開始コドンになっていると言う点です。ちなみに開始コドンがAUGであることくらいは暗記しておきましょう。

 

電荷を持つもの

ここがまたもや難関となって来ます、、、😂

ここで紹介する3つのアミノ酸の性質は何といっても塩基性であることです。

  • リジン    Lys K
  • アルギニン  Arg R
  • ヒスチジン  His H

これを見た人は、リジンがK、、、、って思いますよね。

リジンはK

リジンはK

リジンはK

リジンはK

リジンはK

リジンはK

何回もこれは唱えてください。こいつリジンはK、リジンはKうるさいなと思ったらそれは覚えています。しつこいことをされると人間は嫌でも覚えます。

また、アルギニンに関しては、アールギニンだから「アール(R)」と覚えましょう。

ヒスチジンは大丈夫ですよね笑

 

電荷を持つもの

ここは少しだけ厄介です。まず、性質としては日本語から考えれば簡単なのですが、酸性の性質を持っています。

これは気合で覚えました笑

D、E、D、E、D、E、D、Eと覚えて、名前の順的にアスパラギン酸グルタミン酸アスパラギン酸の方が先だから、アルファベットの早い方のDと覚えればなんだかんだ一瞬で覚えられます。

 

アミド基を持つもの

これは、前問のものよりは簡単です。性質としては電荷は持っていないが極性があると言ったところを覚えておくといいでしょう。

これも前問と同じように、N、Q、N、Q、N、Q、N、Q、ってことをまず覚えましょう。

そしたら、アスパラギ「ン」と、ンを強調して読んでみてください。

すると自然とアスパラギンがNだと覚えられて、必然的にグルタミンがQになることがわかります。

 

ヒドロキシ基を持つもの

これは、久しぶりに簡単なものが来ました。あと一息です頑張りましょう!

  • セリン    Ser S
  • トレオニン  Thr T

これは覚えること自体は非常に簡単ですね。

また、性質としては、ヒドロキシ基があることから、リン酸化の標的になると言うことが非常に重要です。よくセリン・トレオニンキナーゼと聞いたことがあるでしょう。この理由はここから来ているのです。

 

中性

最後です!これは非常に簡単で、性質はそのまま中性であることと、不斉炭素原子がないとだけ覚えておきましょう。

構造も覚えている人が多いと思いますが、水素原子1つしかついていない最もシンプルな構造をしています。

 

 

 

最後に余談ですが、必須アミノ酸も覚えておいた方がいいです。

私が教わった語呂合わせとしては、

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必須アミノ酸語呂合わせ

風呂場の椅子独り占めです!笑

頭の片隅に入れておいてください!
 

 

 

 

これは最初に覚えておくと後々楽になったりするのでしっかり覚えておきましょう。

略称については下線を入れて太文字にしておいたので、忘れてしまったらその部分だけ読んでみて、「ああこいつこんなしょうもない覚え方で覚えていたな」とでも思って覚えていただけたら幸いです。

性質だけ確認したい方は、赤字にしておいたので、その部分だけ読んでいただければ簡単に性質を把握することができます。

 

長々と最後まで読んでいただきありがとうございます。

 

 

 

 

こんなに長く読んで疲れた人はモチベの上がるドラマなどでぜひ息抜きも😊

 

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